了蓮寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
りょうれんじ/了蓮寺
京都市左京区田中門前町。京都教区№四五。天元三年(九八〇)、源信によって建立されたという。中興開山は常誉月真。天文二年(一五三三)に了蓮居士が再建して以降、現在の寺号になった。はじめ車屋町三条の北にあったが、天正一八年(一五九〇)に京極錦小路へ移転。江戸期には一二世信誉了伝が堂宇を整備している。本尊の源信作阿弥陀如来座像は雲居寺の遺仏(摂取如来)だと伝わる。明治三四年(一九〇一)、知恩寺内に再移転した。末寺に真空寺を有したが廃絶。なお一七世洞誉文雄の筆に成る同寺所収の資料には貞極とその生家に関する記述が見える。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)、『山州名跡志』二〇(『新修京都叢書』一六、臨川書店、一九六九)、『京都坊目誌』下・六(『新修京都叢書』二〇、臨川書店、一九七〇)
【執筆者:加藤弘孝】