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雲居寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

うんごじ/雲居寺

京都市東山区下河原町高台寺の辺に存在したと考えられる寺院。廃寺。桓武天皇崩御後、菅野真道が追善供養のため道場を建立する。承和四年(八三七)、真道の子永岑ながみねによって一院が創建され、これが雲居寺の前身となる。平安末頃に瞻西せんさい(生没年不明)によって金色八丈の阿弥陀像が安置され、堂は勝応弥陀院と呼ばれた。『四十八巻伝』一三には、法然がここに参詣したときの逸話が記されている。なお『本朝高僧伝』は瞻西によって天治元年(一一二四)に当寺が開かれたとする。永享八年(一四三六)大火に焼かれ、復興後、応仁の兵火で焼亡。慶長一〇年(一六〇五)高台寺建立のため廃絶した。


【参照項目】➡引摂寺


【執筆者:舩田淳一】