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迎接式

提供: 新纂浄土宗大辞典

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こうしょうしき/迎接式

葬儀の当日、死者のひつぎを家から式場(斎場)へ移すための法要をいい、出棺式、あるいは引接いんじょう式、迎葬式ともいい、俗に迎え葬という。菩提寺住職導師となり、多くの僧侶を伴い迎えにくる状態が、あたかも極楽浄土から阿弥陀仏本尊とし、諸菩薩来迎引接する様子を表しているとして名づけられた。棺前での誦経回向と、出棺中の合鈸がっぱちなどとの二部で構成される。次第は『法要集』にあるとおりであるが、合鈸、「根本陀羅尼」中に出棺し、導師はその家の敷居(入り口)または家の門を一歩出たら、棺の方に向き直り、「出棺偈」(如来本誓は一毫もあやまること無し、願わくは仏決定ほとけけつじょうして新精霊引接したまえ)と称え十念する。これを門経かどぎょうともいう。このあと行列を整えて(葬列を組んで)葬儀式場へ向かう。


【参考】板倉貫瑞『蓮門小子の枝折』(浄土宗、一九七一)、宍戸寿栄『浄土宗法儀解説』(真教寺、一九六六)、宍戸栄雄『一遇』(『葬儀式』二、一隅会、一九七七)、『法要集』


【参照項目】➡葬儀式葬送儀礼出棺偈


【執筆者:岡本圭示】