いんじょう/引接
阿弥陀仏が臨終に来迎して、念仏行者を極楽浄土に導き、救い取ること。引摂、迎接ともいう。『無量寿経』下の上輩段には「寿終の時に臨んで、無量寿仏、諸もろの大衆と与に、その人の前に現じたまう。すなわちかの仏に随って、その国に往生し、すなわち七宝華の中において、自然に化生す」(聖典一・二四九~五〇/浄全一・一九)と説かれ、中輩・下輩にも同じく引接が説かれている。さらに『観経』の九品や『阿弥陀経』にも同じく引接の様子が説かれている。これらの来迎引接は『無量寿経』上の第十九願である来迎引接願の成就によるものである。
【参照項目】➡来迎、来迎引接、来迎引接願
【執筆者:長尾隆寛】