げいかん/冏鑑
承応二年(一六五三)—享保一七年(一七三二)一二月五日。演蓮社学誉酉阿。字は一呼。増上寺三九世。生国は江戸、姓氏は松井氏。小石川伝通院に学び、のち増上寺で修学。深川霊巌寺九世、飯沼弘経寺三四世、鎌倉光明寺五八世を経て、享保一一年(一七二六)増上寺三九世。布薩道場の再興、本堂および方丈の本尊の造立など伽藍復興に尽力。また御霊屋配当料・修理料などの改定を行う。顕密二教・禅林の清規に通じる学僧で『華厳原人論続解』三巻などを著す。
【資料】『三縁山志』『浄源脈譜』(共に浄全一九)
【参考】『大本山増上寺史・本文編』(大本山増上寺、一九九九)
【執筆者:中野真理子】