藤本了泰
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:32時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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ふじもとりょうたい/藤本了泰
明治二五年(一八九二)—昭和二〇年(一九四五)三月一六日。摂蓮社心誉常阿在禅。仏教史学者として近代的な研究法を用い、浄土宗史の研究につとめた。茨城県猿島郡岩井村(現・坂東市)、高声寺住職藤本典了の子息。明治四〇年(一九〇七)七月、大谷愍成を師として得度。この年、増上寺堀尾貫務について宗脈・戒脈を相承した。大正四年(一九一五)第四高等学校を卒業。同七年東京帝国大学史学科を卒業、同一一年東京帝国大学史料編纂所に勤務、史料の編纂に当たる。この間、昭和二年(一九二七)から一年間、京都教区帰命院の住職をつとめ、同三年から東京都芝天徳寺の住職として寺門の興隆と布教に尽力した。また昭和二年から大正大学・立教大学に職を奉じて歴史教育に当たった。専門分野は仏教史。とくに従来不明確であった浄土宗史の研究に専心し、法語や教団史に多くの業績を残した。同一六年には大東出版社から『浄土宗大年表』を刊行した。
【参考】藤堂恭俊「浄土宗全書第二一巻解説」(『浄土宗典籍研究』山喜房仏書林、一九七五)
【執筆者:宇高良哲】