大玄
提供: 新纂浄土宗大辞典
だいげん/大玄
延宝八年(一六八〇)—宝暦六年(一七五六)八月四日。速蓮社成誉単直水月聖引。増上寺四五世。生国は下野国氏家郷(栃木県さくら市)。氏姓は御宿氏。顕誉祐天に師事し随従。のち京都・奈良に遊学し戒律を学ぶ。結城弘経寺二九世、太田大光院三三世、小石川伝通院二九世を経て、宝暦三年(一七五三)増上寺四五世。当時乱れがちであった伝戒の復興に努め、江戸に本格的な律院の建立を図ったが、実現前に入寂。弟子千如らにより目黒に律院長泉院が建立された。『円布顕正記並余説』『円戒帰元鈔』など戒律に関する著書が多い。
【資料】『三縁山志』(浄全一九)
【参考】『大本山増上寺史・本文編』(大本山増上寺、一九九九)
【執筆者:中野真理子】