藤吉慈海
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ふじよしじかい/藤吉慈海
大正四年(一九一五)三月二六日—平成五年(一九九三)二月二八日。精蓮社進誉入阿無礙光。大本山光明寺一一〇世。現在の佐賀県三養基郡みやき町市武西念寺に藤吉弁量の長男として生まれる。旧制佐賀高等学校を経て昭和一〇年(一九三五)京都帝国大学文学部哲学科に入学。久松真一より禅思想の感化を受け、以後生涯にわたり禅浄双修論を展開。同一三年京都帝国大学文学部大学院に進学。同年、知恩院において宗戒両脈を相承。翌年、佐世保重砲隊に入隊。同一八年東方文化研究所助手。同一九年久松を中心に京大学道道場(後のFAS協会)を設立。同二四年京都大学人文科学研究所に勤務。同二六年より二年間、ベナレス・ヒンドゥ大学に留学。同三四年知恩院山内樹昌院住職。同四一年花園大学文学部教授。知恩院浄土宗学研究所主任。同五三年愛知県岡崎市大樹寺住職。同五六年佛教大学より文学博士の学位を受ける。同五八年一〇月、大本山光明寺法主に推戴され、翌年四月に晋山。著書に『禅浄双修の展開』(春秋社、一九七四)、『南方仏教—その過去と現在』(平楽寺書店、一九七七)、『鈴木正三』(『日本の禅語録』一四、講談社、一九七七)、『浄土教思想の研究』(平楽寺書店、一九八三)、『禅者久松真一』(法蔵館、一九八七)などがある。
【参考】『藤吉慈海喜寿記念 仏教学・浄土学論集』(文化書院、一九九二)
【執筆者:溝淵寛雅】