ごろく/語録
言葉を集めたもの。特に高僧や祖師などの重要な言葉を集めて作った書物のこと。中国においては儒家や高僧の言葉や談話を筆記した書物で、主として俗語で書かれていた。また仏典とされる語録は、その多くが禅宗のもの。浄土宗では法然の言葉を漢語と和語で語録として伝え、前者を『漢語灯録』、後者を『和語灯録』という。語灯録というのは、『漢語灯録』の序に「これ実に行者の心行を照らすの大明灯なり。よりて名づけて語灯録という」(浄全九・三一三上)と述べているように、法然の言葉が念仏の行者の心と行いを照らす灯であるためである。
【参照項目】➡漢語灯録、和語灯録
【執筆者:石田一裕】