ごしょう/後生
死後の生のこと。後世や来世と同義語。仏典には今生での命が尽きた後に生まれ趣くところが様々に説かれているが、その行き先はそれまでに積み重ねた行いによると考えられている。善い行いを多く重ねれば天界や人間界といった善い境涯に生まれ、それとは逆であれば地獄や餓鬼といった悪い境涯に生まれることとなる。『無量寿経』の第四十三願では「我が名字を聞きて、寿終の後、尊貴の家に生ぜん」(聖典一・二三一/浄全一・一〇)とあり、名字を聞く功徳によって後生が勝れたものとなることが述べられている。また念仏者の後生は阿弥陀仏の本願によって必ず極楽浄土であると考えるべきである。
【参照項目】➡後世、来世
【執筆者:石田一裕】