志を同じくして仏道を行う者。巡礼者のように連れだって参拝して歩く人々。同行者、同伴、同朋どうぼうともいう。三種善知識(教授・同行・外護)の一。善導の『法事讃』下には、「三明六通皆具足して、我が閻浮えんぶの同行人を憶う。同行相親しみて願わくは退くこと莫かれ」(浄全四・三〇上/正蔵四七・四三七中)とある。真宗においては門徒を指して「同行」といい、特に寺院の世話役をいう。禅宗ではこれを「どうあん」と読む。西国巡礼者が「同行二人」と笠などに書くのは、弘法大師と共にあるという意味である。
【資料】『大乗荘厳経論』三一、『念仏三心要集』、『歎異抄』
【執筆者:薊法明】