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台座

提供: 新纂浄土宗大辞典

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だいざ/台座

仏像を安置する構造物で、これに数種ある。もっとも一般的なものは蓮の花弁が開いた姿を模した蓮華座である。蓮台ともいう。インド神話において神々や精霊が蓮から生まれたとされることに由来し、インドの諸宗教台座として用いられている。宣字座せんのじざは箱状の台座で、シルエットが漢字の「宣」に似ていることから名づけられた。須弥座ともいう。裳懸座もかけざは尊像の下半身を覆う裳が大きく発達し、装飾化されて台座にかかっているものをいう。法隆寺金堂釈迦三尊像(国宝)のものがよく知られている。岩座は様々な尊格に用いられるが、特に石山寺本尊如意輪観音半跏像(国重要文化財)など著名な観音像で岩座に坐すものがある。瑟瑟座しつしつざ不動明王台座として知られるが、不動明王のモデルとされるシヴァ神が岩山に住むとされることから、抽象的な形の岩座と考えられる。洲浜座すはまざは中国で古来仙境を表すとされた洲浜を模したものであり、興福寺八部衆十大弟子立像(共に国宝)が有名である。禽獣座きんじゅうざは特定の動物が尊像の乗り物とされているもので、文殊菩薩の獅子、普賢菩薩の象、大威徳明王の水牛などがよく知られている。


【参照項目】➡蓮台


【執筆者:近藤謙】