一巻。普寂撰。安永元年(一七七二)序。清浄なる仏の教えはすべて甘露味の妙法であるが、その教えはあまりにも広大であるため、普寂はその中の一部について図示するとともに、平易な解釈を施した。本書は全八章からなり、如来蔵・諸法実相・三学・無明などの仏教教理を視覚的に捉えることができるように工夫されている。写本は大正大学図書館などに所蔵され、成等庵より明治四四年(一九一一)に『願生浄土義』と合本で刊行された。
【執筆者:石上壽應】