一巻。普寂撰。天明元年(一七八一)刊。浄土律僧であった普寂が、念仏について述べた仮名法語の遺著。一四章からなり、厭離穢土欣求浄土を総安心として、浄土宗義を説く。口称念仏を声に随う三昧として、専修念仏の目的は心を一つに集中し、雑慮を捨てることにあるとする。釈尊正法の復古を掲げ、戒定慧の三学均修を実践した普寂が、念仏を三昧行と捉えていたことが分かる。
【所収】『願生浄土義』(報恩出版、一九一一)
【参照項目】➡普寂
【執筆者:西村玲】