功夫、公夫ともいう。①手間。工巧士夫(職人)が細工をする手間のこと。②修行に励むこと。特に坐禅に専念すること。③思考・思慮。思慮を凝らすこと。禅家で多く用い、『碧巌録』には「許多の工夫を費やして什麼となす」(正蔵四八・一八三中)とある。黙々と精励し、常に修養を心がける①の様子から、②③の意味が派生した。
【執筆者:大屋正順】