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妙定院

提供: 新纂浄土宗大辞典

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みょうじょういん/妙定院

東京都港区芝公園。東京教区№二九。増上寺山内の別院の一つであった。宝暦一三年(一七六三)増上寺四六世妙誉定月みょうよじょうげつの隠居所として建立されたが、定月が葬儀を勤めた九代将軍徳川家重の中陰の尊牌を安置し、如法勤行道場として成立、別院の代表格になる。大奥との結び付きも深く、二代仰願こうがん信仰相俟あいまって、諸仏善神、文化財も数多い。『瑜伽論』『称讃浄土仏摂受経』などや、宗宝の『琳阿本りんなぼん』は貴重。昭和二〇年(一九四五)の空襲で土蔵以外は焼失するが、平成二〇年(二〇〇八)本堂他総伽藍が新たに再建された。


【資料】『三縁山志』四(浄全一九)


【参考】野村恒道・伊坂道子『妙定院史』(妙定院、二〇〇八)


【執筆者:野村恒道】