「釈迦選択」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:26時点における最新版
しゃかせんちゃく/釈迦選択
法然が『選択集』一六において示した八種選択のうちの一つ。称名念仏は阿弥陀仏をはじめ、釈迦仏ならびに諸仏が諸行の中から選択した行であるとして、八種選択を示しその中でも、「讃歎と留教と付属と、この三はこれ釈迦の選択なり」(聖典三・一八四~五/昭法全三四七)と述べ、選択讃歎・選択留教・選択付属を釈迦の選択として明かしている。選択讃歎とは、『選択集』五において、『無量寿経』で釈尊が往生の行として三輩往生を説く中、菩提心等の余行を挙げながら、経を説き終わったときにただ念仏のみを標榜し、一念に無上の功徳があると讃歎したことを指す。選択留教とは、『選択集』六において、『無量寿経』で往生の行として同じく諸行を挙げておきながら、末法一〇〇年の後までこの世に留めて衆生を救うべき法門として付属される一段になると、ただこの念仏法門のみを選んで釈尊が弥勒に付属したことを指す。選択付属とは、『選択集』一二において、『観経』の中、釈尊は定善散善の浄土往生の行を説いたが、最後に自発的に仏の本意は念仏にあるとして阿難に付属したことを指す。
【参照項目】➡八種選択
【執筆者:丸山孝立】