「広度院」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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こうどいん/広度院
東京都港区芝公園。三縁山。東京教区№七。明徳四年(一三九三)聖聡が貝塚(東京都千代田区麴町)に増上寺を創建した際に、書籍閲覧・般舟(念仏)のための道場を建立した最初の子院(塔頭)。慶長三年(一五九八)増上寺とともに現在地に移転。存応は弟子円融に堂宇を開創させ、聖聡を開祖とした。真言宗光明寺(後の増上寺)のときの本尊不動尊像を別に安置し、松平安芸守(浅野家)等の宿坊でもあった。明治初年には福沢諭吉が慶応義塾の分塾とした。戦災を免れた表門と練塀は、増上寺旧境内地区の子院建造物・工作物の代表、また江戸時代の東海道の道筋を残すものとして、平成一〇年(一九九八)に登録有形文化財となる。
【資料】『三縁山志』五(浄全一九・三五〇下)
【参考】『新修港区史』四五三(港区役所、一九七九)、『増上寺旧境内地区歴史的建造物等調査報告書』(境内研究事務所、二〇〇三)
【執筆者:峰島旭雄】