「菩薩戒義疏」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ぼさつかいぎしょ/菩薩戒義疏
二巻。『天台戒疏』ともいう。智顗の講説を門人の灌頂が筆録した大乗菩薩戒に関する書。鳩摩羅什訳『梵網経』の下巻をとくに『梵網菩薩戒経』と呼ぶが、これに註釈を施したのが本書。菩薩と戒の名義について釈した「釈名」と戒体について述べられている「出体」、そして戒法受得の因縁を論じる「料簡」の三重玄義を中心に説く。ただし、智顗は五重玄義を通常用いていることや、戒体についても他の著作と説示が異なるため、その真偽について古来議論がある。
【所収】浄全一五、正蔵四〇
【執筆者:横田善教】