「念仏往生略記」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ねんぶつおうじょうりゃっき/念仏往生略記
一巻。『念仏略記』ともいう。伝源信撰。年代は不明。四字一句、二〇行からなる偈頌で、因行果徳・自利利他・内証外用・依報正報・恒沙塵数無辺の法門・十方三世諸仏の功徳が六字の名号の中に摂在しているため、称名の功徳は無尽であること、臨終時に一心に念仏すれば速やかに生死の罪を滅し、極楽浄土への往生を決定して上求菩提下化衆生の大願を成就すること、を説いている。また、舜昌の『述懐鈔』一には全文が引用され、聖冏『直牒』六(浄全七・五三七上)や『九巻伝』三下(浄全一七・一四三下)などには法然の万徳所帰の文証として本書の一節が引用されている。
【所収】『恵心僧都全集』五、仏全三九
【参考】香月乗光「法然教学に於ける称名勝行説の成立」(同『法然浄土教の思想と歴史』山喜房仏書林、一九七四)
【執筆者:神宮良弘】