「特殊法要」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:30時点における最新版
とくしゅほうよう/特殊法要
声明を主とした法要や地域に伝承されている法要などのこと。『法要集』に記載されていない法要が多い。始段唄・散華・梵音・錫杖の四箇の声明を用いる「四箇法要」は、古来各宗を通じて行われている特殊法要の最たるものである。また代表的な法要として、総・大本山で行われている「御忌会」、奈良時代より続く、僧が毎月二度、新月と満月の日に集って戒本を誦し、互いに罪過を懺悔する「広布薩会」、仏教の根本思想である生命尊重、慈悲の精神より、六斎日に捕らえた鳥類・魚類を野や池に放す「放生会」、六道に迷い輪廻する報いを消除して、浄土に超生せんと願い修される「六道講式」「往生講式」、阿弥陀仏と極楽浄土の功徳を讃えて行道を主として修される「法事讃」、阿弥陀仏をはじめ諸仏・諸菩薩を請じて敬礼し、往生浄土のために罪過を懺悔する「阿弥陀懺法」、鎌倉光明寺に伝えられている引声阿弥陀経・双盤念仏などを修する「十夜会古式」などがある。これらの多くは、通常法要にくらべ、特別な修法が必要とされるものが多く、総・大本山などで勤められることが多い。
【執筆者:陣川隆行】