「神境智通願」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:25時点における最新版
じんきょうちつうがん/神境智通願
『無量寿経』に説く、阿弥陀仏の四十八願中第九願の願名。道光『無量寿経鈔』による。義寂は「令神足迅速願」(『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒『浄土教の新研究』四二〇)、智光は「神足随意成満事業願」(『無量寿経論釈』三、恵谷隆戒『同』四七六)と呼ぶ。自らが成仏した国土(極楽世界)の人天が、瞬時に自由に移動する能力(神境智通)を得て、瞬く間に計り知れないほど多くの仏の国々を自由に往来できるようにしたいという願。『大阿弥陀経』第十七願の一部、『平等覚経』の第八願、『無量寿如来会』の第九願、梵本、チベット訳のそれぞれ第五願、『無量寿荘厳経』の第三願に対応する。
【資料】『無量寿経鈔』三、『無量寿経随聞講録』上之二(共に浄全一四)
【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』(永田文昌堂、一九八四)
【参照項目】➡四十八願
【執筆者:齊藤舜健】