「声聞無数願」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:25時点における最新版
しょうもんむしゅがん/声聞無数願
『無量寿経』に説く、阿弥陀仏の四十八願中第十四願の願名。道光『無量寿経鈔』による。義寂は「摂多眷属願」(『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒『浄土教の新研究』四二一)、智光と良源は「眷属聖者無数衆多願」(『無量寿経論釈』三、恵谷隆戒『同』四七六/『九品往生義』浄全一五・一六下)と呼ぶ。成仏したなら、自身の国土の声聞の数を、三千大千世界の声聞や縁覚が力を合わせて計算したとしても、数え切ることができないようにしたい、という願。なお、『無量寿経』上の後段に見える「声聞衆の数、称計すべからず」(聖典一・二三九/浄全一・一四)以下はこの願の願成就文とされる。『大阿弥陀経』の第二十願、『平等覚経』、梵本、チベット訳の第十二願、『無量寿如来会』の第十四願が対応する。『無量寿荘厳経』には直接対応する願文はない。
【資料】『無量寿経鈔』三、『無量寿経随聞講録』上之二
【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』(永田文昌堂、一九八四)
【参照項目】➡四十八願
【執筆者:齊藤舜健】