「衣鉢」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:20時点における最新版
えはつ/衣鉢
三衣と鉢。三衣一鉢の略。「えはち」「いはち」ともいう。僧侶の被着する三種類の衣と鉄鉢(応料器・食器)。師匠が弟子に法を伝えた証としてこの法具を与えたことから、伝法の信標を意味するようになった。この法の授受を「衣鉢を伝える」「衣鉢を継ぐ」といい、これが転じて広く先人の事業・業績を継承することを「衣鉢を継ぐ」というようになった。晋山式のときに、新命(新任住職)は先住より伝衣・伽藍譜などを受ける式があるが、その寺院に代々伝わる袈裟の授受を伝衣式といい、新命が法灯を継承して寺院住職となったことを顕している。
【執筆者:西城宗隆】