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「つねに仰せられける御詞」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:29時点における最新版

つねにおおせられけるおことば/つねに仰せられける御詞

『昭法全』に所収される二七箇条の法然御法語。出典は『四十八巻伝』二一の「上人つねに仰せられける御詞」である。おそらく、同伝記の記述と、黒田真洞望月信亨編『法然上人全集』(宗粋社、一九〇六)の「常に仰せられける御詞」を参照して、『昭法全』の編者である石井教道が本項目のような題名にしたと考えられる。上記の三つの文献に所収される本項目の法語群の内容は、それぞれ微妙に異なっている。今は、『四十八巻伝』によって、内容を示す。①往生の得分②念仏を申すに特別な事柄はない③三心具足名号④造罪と止悪、一念と多念の関係⑤信と行の関係⑥煩悩・罪障の厚薄・軽重にかかわらず念仏せよ⑦余事と念仏との関係⑧往生を思う人の様子⑨食事の南無阿弥陀仏⑩法爾の道理三心五念門四修南無阿弥陀仏弘願をたのむ⑬烏帽子をきない男⑭学僧と念仏念仏に補助は不要⑯聞名信心称名観法自然具足三心往生の業の成就は、臨終時・平生時ともにある⑲他力本願の乗・不乗⑳万事には目もくれず、往生しようと思うべし㉑称名の時に思うべきこと㉒「七日七夜心無間」の意味㉓すでに往生できたと思って念仏をする㉔往生の定・不定㉕十人中九人往生せずとも、私一人決定して念仏往生すると思うべし㉖一丈の堀を越えようと思う人は、一丈五尺を越えようと励むべし㉗生きるも死ぬも煩いない㉘蓮台に乗るまでは、往生できるであろうかという思いは絶えない㉙最上の機㉚魚食と往生念仏には風情はない、などである。『昭法全』に所収されなかった『四十八巻伝』本の末尾四箇条は別に名称を付して掲載されている。


【所収】聖典六、昭法全


【参照項目】➡常に仰せられける御詞


【執筆者:角野玄樹】