「勢至円通」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
Seishimaru (トーク | 投稿記録) 細 (1版 をインポートしました) |
|
(相違点なし)
|
2018年3月30日 (金) 06:27時点における最新版
せいしえんつう/勢至円通
勢至菩薩がさとり得た円通無礙の境地のこと。または、勢至円通章とも呼ばれる『首楞厳経』の一段を指す。勢至菩薩は無量光如来から念仏三昧を教えられ、これによって無生忍をさとり、娑婆世界において念仏する人を浄土へ救いとりたいとの願いを述べている。『四十八巻伝』八(聖典六・九〇)には、法然が勢至菩薩の化身であるとの自覚から、自らの画像にこの『首楞厳経』勢至円通のなか「我本因地に念仏の心をもて、無生忍に入る。今この界において、念仏の人を摂して浄土に帰せしむ」(正蔵一九・一二八中)の一節を書き入れたことが伝えられている。
【資料】『首楞厳経』(正蔵一九)
【参照項目】➡勢至回向文
【執筆者:吉水岳彦】