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「出棺偈」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:27時点における最新版

しゅっかんげ/出棺偈

迎接式こうしょうしき出棺式)で出棺するときに唱える文。「如来本誓にょらいほんぜい 一毫無謬いちごうむびゅう 願仏決定がんぶつけつじょう 引接精霊いんじょうしょうれい」。訓読では「如来本誓は、一毫もあやまることし。願わくは、ほとけ決定して○〇〇を引接たまえ」。『往生要集』中末の臨終行儀の項に出るが、「我を引摂いんじょうし給え」(浄全一五・一一六上正蔵八四・七〇下)とある。『法要集』の迎接式で書き下し文、同「偈文の部」では漢文体となっている(上二二二、二六五)。「念仏する人を救うとの阿弥陀仏誓願が果たされないなどということは決してありません。み仏よ、必ず浄土に導きお救いください」との意。阿弥陀仏来迎し、新亡が浄土引接されるように念じる文。要偈道場臨終行儀でもこの文を唱える。正伝法前伝(要偈道場)では、「極重悪人無他方便 唯称弥陀得生極楽如来本誓は…現前の新受者を引接し給え」と唱える。また臨終行儀教化文として、「如来本誓一毫無謬願仏引摂し玉う」と唱える(『浄土苾蒭びっしゅ宝庫』上・八三ウ)。なお同書下(一一ウ)には、「出時の偈」として「十方仏土中 顕現仏菩薩 引接新亡者 速証菩提道」を挙げて家の戸口で三唱するとある。


【参照項目】➡迎接式


【執筆者:西城宗隆】