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「他心智通願」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:28時点における最新版

たしんちつうがん/他心智通願

無量寿経』に説かれる、阿弥陀仏四十八願の第八願の願名。道光無量寿経鈔』による。義寂は「明鑒みょうかん他心願」(『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒浄土教の新研究』四二〇)、智光は「他心智感応信楽願」(『無量寿経論釈』三、恵谷隆戒『同』四七六)、良源は「他心智証遍智衆心願」(『九品往生義』浄全一五・一六)と呼ぶ。自らが成仏した国土極楽世界)の人天が他人の心を知る能力(他心智通)を得て、計り知れないほど多くの仏の国々の衆生の心中を知ることができるようにしたいという願。『大阿弥陀経』の第一〇願、『平等覚経』の第七願、『無量寿如来会』の第八願、梵本、チベット訳のそれぞれ第九願、『無量寿荘厳経』の第六願に対応する。


【資料】『無量寿経鈔』三、『無量寿経随聞講録』上之二(共に浄全一四)


【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』(永田文昌堂、一九八四)


【参照項目】➡四十八願


【執筆者:齊藤舜健】