「大鏧」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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だいきん/大鏧
鏧は椀型の金属製犍稚物の総称。鏧、鏧子(きんす、けいす)ともいう。小型の鏧は小鏧といい、仏壇用の小鏧は鈴ともいう。法要のときにはまず八下して、息椎してから偈文を発声する。大鏧の外側を桴で下から打ち上げるようにして打つ。導師は、この八下中に須弥壇横から仏前の導師席に着き、威儀を整え焼香するのが本儀であり、これを大鏧作相という。法要中の偈頌等には、例外を除いて、始め二下して終わりに三下する。これによって、同音と威儀等の節目を知らせる。二下は権実定慧、三下は三身三徳を表している。維那座に大鏧と小鏧とを設けて、二下三下を明確にするために使い分けすることもある。誦経・礼讃中に打ち鳴らしてはならないことになっている。
【執筆者:水野正雄】