作相
提供: 新纂浄土宗大辞典
さそう/作相
犍稚法に従って動作をすること。法要の開始前には、洪鐘・版木・法鼓・喚鐘等の犍稚によって、導師と大衆の威儀法服を整え、法要中には大鏧・鉦などの犍稚に従って威儀礼拝することをいう。例えば、法鼓の音を聞いて、大衆は集会所に集まり、法服を着け威儀を整える。入堂に際しては、先進などが引鏧を用いて大衆を誘引し、仏前を通過、自席に着き、導師が払子を振り一揖して着座するなどの威儀を整える。また大鏧等の二下三下の法によって礼拝する。このように発声指示しなくても、一同が犍稚物によって無言で行動できるようにする。大鏧作相は、導師が大鏧八下を打っている間に入堂することで、須弥壇横を通過するときに一下し、仏前の導師座に着き、払子を振って着座し、威儀を整えて焼香する間に、等間隔に八下することをいう。『浄土宗法式精要』の殿鐘の項に、作相鐘(衆来鐘)は大衆が入堂する前に後門の鐘を鳴らすことをいい、作相を始めるときには、まず鐘の所に来て、三宝を拝し訖って、威儀を正して鳴鐘偈を唱え、心を定めてから打下するとある(四一オ)。
【参照項目】➡犍稚法
【執筆者:西山精司】