「天眼智通願」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:29時点における最新版
てんげんちつうがん/天眼智通願
『無量寿経』に説く、阿弥陀仏の四十八願中第六願の願名。道光『無量寿経鈔』による。義寂は「令天眼徹視願」(『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒『浄土教の新研究』四二〇)、智光と良源は「天眼証明遍見諸方願」(智光『無量寿経論釈』三、恵谷隆戒『同』四七六/良源『九品往生義』浄全一五・一五)と呼ぶ。自らが成仏した国土(極楽世界)の人天が遥か遠くを見通す能力(天眼智通)を得て、計り知れないほど無数の諸仏の国々を見通すことができるようにしたいという願。『大阿弥陀経』第一七願の一部、『平等覚経』、『無量寿如来会』のそれぞれ第六願、梵本、チベット訳のそれぞれ第七願、『無量寿荘厳経』の第五願に対応する。
【資料】『無量寿経鈔』三、『無量寿経随聞講録』上之二(共に浄全一四)
【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』(永田文昌堂、一九八四)
【参照項目】➡四十八願
【執筆者:齊藤舜健】