一巻。普寂撰。安永八年(一七七九)成立。『梵網経』に説かれる大乗菩薩戒を、菩薩の守るべき三聚浄戒さんじゅじょうかいとして、初心者のために仮名交じり文で説く。総論として、発菩提心の大願と三聚浄戒の大行によって、生死を出離すべきことを説く。次に智顗の『菩薩戒義疏』にもとづき、戒法・戒体・戒行・戒相を述べる。最後に菩薩戒を受けた者の心得を記して、末尾に本文中の語彙説明と本文科図を付している。
【所収】続浄一二、仏全七二
【参照項目】➡普寂
【執筆者:西村玲】