わきじん/脇陣
本堂内の区画の一つ。堂内は内陣と外陣とに二分されるが、そのうち内陣の左右両側の区画を脇陣という。増上寺や飯沼弘経寺では御所の間という(『三縁山志』浄全一九・二七八下、三八九上)。内陣に出仕する式衆以外の来賓または随喜の大衆の着座するところであり、また総代などの檀信徒の席ともなる。脇陣では内陣に向かって座り、内陣に近いほど、またその中でも外陣に近い方を上席とする説がある。向かって右側の脇壇には善導像を奉安しているので、右脇陣内を上席とする説もある。ここに諷経席を設けることが多い。【図版】巻末付録
【参照項目】➡外陣、内陣、脇壇、諷経
【執筆者:太田正敬】