浄土に対して、迷いの世界である三界、六道の世界を総称していう。また、この現実の世界をいう。穢国、穢悪国土、不浄土ともいう。曇鸞は『往生論註』上に「穢土の如来の大悲の謙忍を嘆ずと雖も、仏土は雑穢の相あるを見ず」(浄全一・二三四上)といい、源信は『往生要集』上で、三界、六道を穢土とし、これを厭い離れるべきであるとして、厭離穢土、欣求浄土を展開している。
【資料】『論註』上、『往生要集』上
【参照項目】➡厭離穢土欣求浄土
【執筆者:和田典善】