現在の京都市左京区岡崎にあった白河天皇の御願寺ごがんじ。六勝寺で最大の寺。承保二年(一〇七五)に金堂の造営が始まり、承暦元年(一〇七七)一二月に天皇が行幸して阿弥陀堂、講堂、法華堂、五大堂などを供養した。その後、八角九重塔や常行堂、不動堂などが造営され、一四世紀初頭には、円・密・戒・浄の四宗兼学の寺として、法勝寺流の戒場となったが、度重なる災害に遭い、天正一八年(一五九〇)に滋賀県坂本の西教寺の真智が勅により合併した。
【参照項目】➡西教寺三、六勝寺、御願寺
【執筆者:舩田淳一】