しゅうたい/宗体
経典の根本宗旨(宗)と内実(体)を指す。一経典の根本的な要旨を「経宗」といい、内実として示される根本精神・理念を「経体」という。宗と体の概念についての異説は多くあるが、浄土宗においては善導が『観経疏』玄義分に「今、この『観経』は、すなわち観仏三昧を以て宗とす。また念仏三昧を以て宗とす。一心に回願して、浄土に往生するを体とす」(聖典二・一六六/浄全二・三下)と述べていることに依って念仏往生を宗体とする。
【資料】道光『無量寿経鈔』一、義山『無量寿経随聞講録』上一(共に浄全一四)
【参照項目】➡経宗・経体
【執筆者:沼倉雄人】