天人
提供: 新纂浄土宗大辞典
てんにん/天人
一
輪廻の一境遇である天界に住む衆生。身体を持ち、欲界の六欲天、および色界の初禅天ないし四禅天までの諸天界に住む。天界は六道輪廻の最上位におかれ、果報の優れた者が生じる場所とされる。そこの住人は容姿端麗で、他に秀でた種々の身体的特徴や能力を持つ。その美麗荘厳な様は後世の仏教芸術、建築の素材にもなった。ただし「天人の五衰」といわれる如く、寿命に限りがあり臨終には五種類の死相を現すという。
【参照項目】➡天
【執筆者:中御門敬教】
二
天と人。人天のこと。Ⓢdeva-manuṣya。天とは神々、人とは人間のことである。仏のことを天人師と呼ぶことがあるが、これは神々(天)と人々(人)の師の意である。
【参照項目】➡人天
【執筆者:編集部】