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等得

提供: 新纂浄土宗大辞典

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とうとく/等得

食作法じきさほうの「正食偈」の後に句頭が唱える言葉。僧侶達の食事が皆平等に、同時に得られたとの意。『法要集』(昭和一四年版)には「当得」と記した。現今、便法として配膳された状態であるが、正式には飯食が配られるのは「展鉢偈」より鉢作法が行われた後である。食作法では、食事の用意が整ったことを確認してから「等得」と発声し、餓鬼に施すために飯を七粒ほど小皿に取り分ける生飯さば作法をして「生飯偈」を唱える。食事後には、その生飯生飯台などに供える。『四分律行事鈔』下には、「仏等得と唱えせしめ已って、然る後に食す」(正蔵四〇・一三七中)とある。『諸回向宝鑑』には、「維那等得と曰え。衆匙を進む」(二・一七オ)とあり、生飯作法はしていない。


【参考】浅井覚超『真言宗食事作法解説』(高野山出版、一九九二)


【参照項目】➡生飯


【執筆者:西城宗隆】