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開眼

提供: 新纂浄土宗大辞典

かいげん/開眼

仏像などの眼を開くこと。新たに造られた仏像仏画仏眼具足して、法性を覚了するように念じる作法であり、位牌石塔には霊位がここに住するように念じる作法。また、修復するときなどはいったん撥遣はっけん作法をして、修復後に開眼作法を行う。俗に精霊しょうりょう入れともいう。香華・灯明などの供養を伴うので開眼供養ともいう。また知恵の眼を開き、仏法に目覚めることをもいう。開眼洒水しゃすい作法によって行われる。法然一百四十五箇条問答』に、「開眼と申すは本体は仏師まなこを入れ開まいらせそうろうを申しそうろうなり。これをば事の開眼と申しそうろうなり。次に僧の仏眼真言をもて眼を開き大日の真言をもて仏の一切の功徳を成就しそうろうをば理の開眼と申しそうろうなり」(聖典四・四五〇/昭法全六四八)とあり、仏師仏像に眼を描くことを事の開眼僧侶真言などをもってその仏像の眼を開くことを理の開眼としている。


【参照項目】➡撥遣洒水開眼式撥遣式


【執筆者:福西賢兆】