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長春寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

ちょうしゅんじ/長春寺

戦前において浄土宗満州開教区にあった寺院。大正四年(一九一五)四月、遼陽の福田寺主任であった福田闡正せんしょう長春寺創建主任に任命されて、同地にまず教会所を設置し、のちに堂宇を新築して長春寺を名乗った。その後、福田長春寺常住寺院経営の基礎を固め、同地が満州国首府となるに伴って同寺は大いに栄えた。昭和二年(一九二七)七月に、福田ハワイ開教区開教区長に転任し、第二代主任として伊藤芝信が着任した。伊藤は、福祉事業として法然会無料宿泊所を設けるなどした。同一八年六月には福田が満州開教区第四代総監として長春寺第三代主任に復職するが、同二〇年八月、日本の敗戦とともに教化活動に終止符がうたれた。


【参考】柴田玄鳳編『浄土宗開教要覧』(浄土宗務所教学部、一九二九)、「浄土宗海外開教のあゆみ」編集委員会編『浄土宗海外開教のあゆみ』(浄土宗開教振興協会、一九九〇)


【参照項目】➡開教


【執筆者:江島尚俊】