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蓮門類聚経籍録

提供: 新纂浄土宗大辞典

れんもんるいじゅうきょうしゃくろく/蓮門類聚経籍録

二巻。『蓮門経籍録』などともいう。文雄編、天従養鸕うがい徹定増補、福田行誡追録。原録の成立は一八世紀中頃。浄土宗鎮西流を中心に、西山流真宗の一部におよぶ浄土門関係の種類別経論章疏目録。上巻では無量寿経類・大経疏釈類・観経疏釈類・小経疏釈類・傍依経本類・正依論釈類・支那祖釈類・支那傍讃類、下巻では選択註疏類・大原談義類・遺嘱法語類・伝戒章疏類・列祖諸伝類・往生伝記類・曼陀讃述類・浄土名目類・列祖伝籍類・正統師籍類・他師章疏類・禦悔筆陣類・偽妄濫真類などの種別を立て、書名、巻数、著者名、簡単な解説などを加えている。本書の「原録」を編集したのは文雄で、寛保年間(一七四一—一七四四)の成立と推定される。その後、原録に天従が増補をなし(天従本)、さらに文久二年(一八六二)に徹定が天従本に大幅な刪補を加えて刊行した(徹定本)。さらに行誡が徹定本に追録を施し(行誡本)、これが仏全本の底本となっている。なお龍谷大学には文雄の原録と推定される写本(禿氏祐祥旧蔵)が所蔵されている。


【所収】仏全一


【参考】藤堂恭俊「福田行誡和上と『蓮門類聚経籍録』」(『恵谷先生古稀記念 浄土教の思想と文化』佛教大学、一九七二)


【執筆者:吉田淳雄】