犍稚物かんちぶつの一つ。銅または鉄製の鉢形の打楽器で、勤行などのときに打ち鳴らし、偈文の句読を分け、同音・威儀を整える。口径がおよそ一尺以上のものを大鏧だいきんといい、一尺に満たない小型のものを小鏧しょうきんという。また仏壇用のものを、鈴りんと称している。携帯に便利な小型のものを引鏧という。法要中、偈頌の句頭などに打つときは、原則としてはじめ二下、終わり三下とし、誦経・礼讃中は打ってはならないとする。
【参照項目】➡磬、大鏧、引鏧
【執筆者:太田正敬】