瀧山寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
ろうさんじ/瀧山寺
京都市東山区清水。清水寺阿弥陀堂のこと。異称「りょうさんじ」「たきやまでら」。法然上人二十五霊場第一三番。洛陽六阿弥陀第三番。法然が清水寺で説戒を勤めたとき、帰依した大勧進沙弥印蔵が文治四年(一一八八、または建久元年〔一一九〇〕)に、能信らと不断常行念仏を始めた道場。常行念仏は室町時代も続いていたが、寛永六年(一六二九)阿弥陀堂焼失により中絶、同九年堂を再建。慈心院の管理下にあったが、享保六年(一七二一)中絶していた常行念仏を浄土宗正法院の故信が再興発願し、同一〇年再開。その後、江戸時代を通じて常行念仏としての万日回向は続けられた。同堂には後柏原天皇の「日本最初常行念仏道場」の勅額がかかる。国重要文化財。法然像を安置する。
【資料】『四十八巻伝』一三、『四巻伝』二、『翼賛』五一
【参考】清水寺史編纂委員会編『清水寺史』一~三(一九九五・一九九七・二〇〇〇)
【参照項目】➡清水寺
【執筆者:山本博子】