考え、気持ち、また心の中で仏の功徳や名号を念ずること。意業念仏。意念による往生を意念往生という。浄土宗では口称念仏による往生を本意とするが、西山系の書とされる『安心決定鈔』には「四種ノ往生トイフハ…四ニハ意念往生。コレハ法鼓経ニミエタリ。コエニイタシテトナヘストモ。ココロニ念シテ往生スルナリ。コノ四種ノ往生ハ。黒谷ノ聖人ノ御料簡ナリ」(正蔵八三・九二八中)とあり、法然の説であるとして四種往生の一つに意念往生を数えている。
【執筆者:安孫子稔章】