四種往生
提供: 新纂浄土宗大辞典
ししゅおうじょう/四種往生
阿弥陀仏の浄土への往生の姿を四つに類型化した見方。一には正念往生(平生念仏したものが臨終に正念に入り往生すること)、二には狂乱往生(悪人が臨終に苦によって狂乱しつつも善知識の勧めによって十声・一声の念仏を称えて往生すること)、三には無記往生(平生念仏したものが臨終に、無心となっても往生すること)、四には意念往生(声に出すことなく意に仏を念じて往生すること)をいう。親鸞筆『西方指南抄』(項目のみ)、日蓮『当世念仏者無間地獄事』、『安心決定鈔』に出る。正念往生は『阿弥陀経』、狂乱往生は『観経』の下下品、無記往生は懐感『群疑論』、意念往生は『法鼓経』(または『般舟三昧経』)に基づくという。
【参照項目】➡四種往生の事
【執筆者:能島覚】