寂西
提供: 新纂浄土宗大辞典
じゃくさい/寂西
生没年不明。真(心)阿弥陀仏と号す。俗名は藤原信実。藤原隆信(戒心)の息子。建久元年(一一九〇)清水寺における法然の説戒を聴聞する。同三年後白河法皇の菩提のために見仏、住蓮、安楽等と六時礼讃を修し、これが六時礼讃共行の始まりとされる。元久元年(一二〇四)『七箇条制誡』では一一月七日に第一一番目に署名する。似絵の名人で法然滅後、法然の御影を描いたとされる。
【資料】『知恩伝』、『四十八巻伝』一〇・四八(聖典六)、『四巻伝』二、『十巻伝』四、『尊卑分脈』
【参考】三田全信『成立史的法然上人諸伝の研究』(平楽寺書店、一九七六)、中野正明『増補改訂法然遺文の基礎的研究』(法蔵館、二〇一〇)
【執筆者:南宏信】