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已講

提供: 新纂浄土宗大辞典

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いこう/已講

顕教の学僧が得る位で、南京三会または北京三会講師を務めたのちに与えられる。已講とは講師を勤めおわるの意。已講になると、次に僧綱そうごう律師ごんりっしに任じられることが定まっていたため、三会講師顕教僧の登竜門の位置にあった。講師には毎年、南京・北京それぞれ一人が任じられた。毎年の講師名については、南京は『三会定一記』、北京は「天台二会講師次第」(東寺百合文書)からわかる。北京三会は南京と区別するため天台二会と呼ばれることが多い。北京三会では延暦寺・園城寺僧が隔年で任じられたが、浄土宗にも関わる延暦寺顕真静厳聖覚明禅良快、園城寺の公胤らは已講を経由して昇進している。現在の浄土宗では学階名に用いている。


【参照項目】➡三会


【執筆者:善裕昭】


浄土宗における学階の一で、勧学に次ぐ第二級の学階。「僧階教階及び学階査定に関する規程」(宗規第七八号)によれば、講師授与から七年経過以後、仏教に関する研究実績が認められた者が対象となり、教学審議会の学階審査部の審査後、宗務総長より浄土門主に上申し、功績委員会の議を経て授与される。


【参照項目】➡学階


【執筆者:編集部】