京都市西京区大原野石作町。浄土宗西山派。延久六年(一〇七四)に源算が西山北尾に往生院を創建して、みずから阿弥陀如来像を刻んで本尊としたのが起源と伝える。応保元年(一一六一)に観性が隠居し、仏眼曼荼羅と釈迦・弥陀の像を安置した。三世慈円の後を継いで建保(一二一三—一二一九)の頃、証空が入山し念仏道場とし、浄土宗西山派の法流を伝える根本道場となる。平安時代末から鎌倉時代にかけて寺領も増大し、多くの荘園を有していたが、応仁の乱以後は縮小する。
【参考】『西山上人縁起』(『国文東方仏教叢書』)
【参照項目】➡往生院四
【執筆者:中西随功】