颯田諦真
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:24時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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さったたいしん/颯田諦真
嘉永元年(一八四八)六月六日—大正一三年(一九二四)一一月二五日。浄土宗の尼僧。三河国幡豆郡吉田村(愛知県西尾市吉良町)の颯田清左衛門の子として生まれる。幼名をまさという。颯田本真の妹で、「まんだら和尚」として知られる颯田海雲や三宅善苗、伊藤徹門は実の弟である。慶応元年(一八六五)一八歳のとき姉の本真を慕い貞照院天然について得度。明治一八年(一八八五)金戒光明寺の獅子吼観定より本真と共に浄土宗の宗戒両脈を受け、同年貞照院の戒幢、雲照より形同沙弥戒を受けた。これを契機に持戒念仏(浄土律)の生涯を送った。明治一七年(一八八四)、本真と共に西寿寺(京都市右京区鳴滝泉谷町)の復興に努め、ここに住して終生托鉢をして多くの子弟を養成した。また、吉田村に慈教庵(現・徳雲寺)を創建した。本真と共に、三河律の継承者の一人である。
【参考】藤吉慈海『布施の行者 颯田本真尼』(春秋社、一九七〇)
【執筆者:芹川博通】