Ⓢmanasの訳語。1有部では心・識と同体異義で、思量の側面を表す。唯識では染汚意ぜんまい、第七末那識まなしきと解す。2意識の所依である意界、意根のこと。有部では、前刹那の識を指し、無間滅意むけんめっちともいう。3『起信論』では阿黎耶識ありやしきに依拠して展開する衆生心の活動、業識ごっしき・転識てんじき・現識・智識・相続識の五つに分析される。4地論、摂論宗では阿陀那識、阿黎耶識とする説もある。
【参照項目】➡識、末那識、唯識
【執筆者:小澤憲雄】